ブラック企業の実体験

2014年の10月まで勤務していたソフトウェア開発会社は、地方に本社を置く、従業員が200人程度の中規模企業でした。特徴としては、地方へのUターンを希望する人間が多く、離職率が低いというのが採用面接の際に聞いた企業のアピールポイントでした。

残業代請求の相談件数3000件以上の実績

しかし、半数以上の社員が勤続3年以内に退職してしまいます。私は約6年間在籍しましたが、かなり社歴が長いと言えます。新卒および中途採用活動は活発に行なわれているため、人員はすぐに補充されますが、社員が長続きしない理由があります。基本給および固定手当は、同じ地域の同業他社と比較しても悪くありませんでした。

しかし、残業手当の扱い方が曖昧でした。タイムカードがないため、超過勤務時間や深夜および休日の勤務時間は、各人が1ヶ月単位で申告することになっています。1ヶ月に50時間と申告しても、60%程度しか残業手当が支給されません。

課長に理由を尋ねると、「生産効率が悪い」とか「優秀な社員なら時間内に終わらせていた」など、理不尽な説明を受けました。実際には、突然に退職した社員の代わりに私が働いた結果であり、私がいなかったら、かなり困った状況であったはずです。これが日常的に行なわれているので、ブラック企業と言わざるをえません。

また、労働環境が十分でないために、社員は苦労しています。地方にある本社にはソフトウェアを開発する環境が十分に整備されていないため、地方から都心にあるメーカーや客先まで出張しなければならず、その往復の移動時間は勤務時間として扱われません。

理由を尋ねると、「出張手当や宿泊費が発生しているため、それをカバーするために働いてもらわないと困る」と言われました。労働環境の不備が理由で出張したにも関わらず、移動時間が勤務外と扱われるのは、やはりブラック企業と言わざるをえません。
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