残業代請求の時効には注意が必要!

労働基準法では「退職手当を除いた賃金、災害補償その他の請求権は2年間で時効によって消滅する」と規定されています。要するに未払いの賃金や残業代が発生している場合には、その請求権は2年を経過すると消滅してしまい、もはや請求ができなくなってしまうということになります。2年間という時効の起算点はどこかというと、給与支払日を基準にカウントされます。例えば2012年12月10日に支払われるべきだった賃金や残業代は、2014年12月10日には請求できなくなります。

残業代請求の相談件数3000件以上の実績

未払いの賃金や残業代を請求する場合、一般的には証拠となる資料(雇用契約書、就業規則、賃金規定、勤務実績のわかるもの等)を集めて、2年間を限度として遡れるだけ遡って請求すると考えられます。内容証明郵便を使って請求することで時効中断の効力が発生しますから、交渉が長引いたとしても予定通りの請求が可能になります。例えば上記の例であれば、2014年12月9日までに内容証明郵便による請求が相手に到達することによって、2012年12月10日に支給されるはずだった賃金について請求することが可能です。

実際問題として、会社に在籍している間はこのような請求はなかなかしづらいと考えられますので、多くの場合は退職後に請求に踏み切るケースになると思います。長く会社に勤めた場合には2年という限度内での請求になるのが通常ですが、民法上の不法行為として立証できれば時効は3年になります。過去の裁判例では実際に過去3年分の未払い残業代の支払いを命じたものもあります。ただしこれは例外的に極めて悪質な場合(会社が是正勧告を受けながらも未払いが続いていたなど)に認められるものですので、労働問題に精通している弁護士に相談して然るべき請求を検討されるとよいでしょう。
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